
全身麻酔の手術後は、呼吸や血圧の状態が安定しないことが多く、痛みなどへの対応も必要になる。この「最も不安定な時間帯」に対応するのが、「麻酔後ケアユニット(PACU(パキュー))」と呼ばれる専用病棟だ。欧米では標準的に整備されているが、日本では広がっていない。どんな意義や課題があるのか。
6月下旬、東京都文京区の東京科学大学病院。全身麻酔での手術を終えた患者がベッドに寝た状態で、手術室からPACUに運ばれてきた。
どのような手術を受け、患者はどのような状態なのか。手術を担当したチームは、PACUを担当する看護師や医師らに説明すると、次の手術のために再び手術室へ戻っていった。手術後の患者の対応は、PACUのチームに引き継がれた。
東京科学大学病院のPACUは2024年4月に完成した。ベッド数は11床。麻酔科医と専属の看護師が手術直後の患者のケアを担う。原則として患者1人に対し、看護師1人を配置。痛みや吐き気の様子を確認しながら、何か異変があればすぐに医師に知らせて必要な処置にあたる。
PACUの開設前は、手術室を出た患者はそのまま一般病棟へ戻るのが通常だった。だが全身麻酔による手術直後は、呼吸や血圧の状態が不安定になったり、痛みや吐き気を訴えたりする患者が少なくない。
手術室と一般病棟をつなぐ「橋渡し」 その意義は…
こうした患者にとって早い段…








